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交通事故に関わる法律~刑法

2015.05.26更新

交通事故で他人を死傷させてしまった場合には、加害者は刑事責任を負うことになりますから、懲役や罰金などの刑事罰を受けることになります。刑事責任については刑法に規定されていますが、交通事故の場合には自動車運転死傷処罰法という刑法の特別法が適用されることになります。自動車運転死傷処罰法では、飲酒運転等の悪質な運転を厳罰化することを趣旨として、平成26年に施行されました。

刑法とは犯罪とそれに対する刑罰について定めた法律

この世の中には、犯罪をおかす人がいます。犯罪とは何かと言えば、罪になるような悪い行為です。けれど、「悪い行為とは何か?」と聞かれても、非常に曖昧で誰もきちんと説明できないと思います。つまり、犯罪を取り締まるためには、どんな行為が犯罪になるかを法律できちんと決めておく必要があるということになります。
また、犯罪をおかした人には、罰が与えられなければなりません。犯罪をおかしても罰せられることがなければ、犯罪をおかす人がどんどん増えてしまうことも考えられるからです。
どんな行為が犯罪に該当するのか、その犯罪をおかしたらどんな刑罰が科されるのかについて定めている法律が、刑法です。悪い行為をした人は、その行為が刑法で定められている犯罪に該当すれば、刑法に定められている刑事罰に処せられることになります。なお、犯罪というのは故意に引き起こしたものに限りません。過失により引き起こされた行為でも犯罪に該当してしまうことがあります。
刑法上の犯罪をおかしてしまえば、国によって強制的に罰せられてしまいます。刑法があるおかげで、犯罪がいたずらに増えることがなくなり、我々の財産や生活が守られていると言えるのです。

交通事故は犯罪となり刑事罰が科される

交通事故の加害者は、自分の行為によって他人を傷つけたり、死に至らしめたりしてしまうこともありますから、犯罪をおかしていることになります。故意に他人を死傷させれば刑法に定められた殺人罪や傷害罪が適用されますが、交通事故の場合には通常は過失犯ということになり、過失運転致死傷罪(自動車運転死傷処罰法第5条)に当たります。自動車運転死傷処罰法の施行までは、交通事故は刑法の「自動車運転過失致死傷罪」が適用されていましたが、自動車運転死傷処罰法が施行された後は、同法の過失運転致死傷罪に名称が変更されましたのでご注意下さい。
なお、交通事故には人身事故と物損事故がありますが、自動車運転死傷処罰法が適用されるのは原則として人身事故の場合になります。例外として、物損事故でも建造物を壊してしまった場合には、建造物損壊罪(260条)や器物損壊罪(261条)が適用されることがあります。

人身事故を起こした場合の刑罰の変遷

業務上必要な注意を怠り、他人を死傷させた場合には、刑法上の業務上過失致死傷罪に該当します。業務上過失致死傷罪では、5年以下の懲役もしくは禁錮、または100万円以下の罰金という刑罰が規定されています。過去においては、交通事故により他人を死傷させた事案では、この業務上過失致死傷罪が適用されていました。
けれど、近年になって、過失とは言えないような悪質な運転で事故を起こすドライバーが増え、業務上過失致死傷罪では軽すぎるという声が高まりました。そのため、新たに刑法に自動車運転過失致死傷罪という犯罪が設けられ、交通事故の場合にはこちらが適用されることとなりました。自動車運転過失致死傷罪では、加害者には7年以下の懲役もしくは禁錮、100万円以下の罰金が科されるようになりました。
さらに、飲酒運転など特に悪質な運転によって引き起こされた交通事故を厳しく罰するために、危険運転致死傷罪も作られたのです。危険運転致死傷罪では、上限20年の懲役が科されることになりました。

交通事故の刑罰を独立させた自動車運転死傷処罰法

刑法上の自動車運転過失致死傷罪、危険運転致死傷罪は、平成26年5月より施行されている「自動車の運転により人を死傷させる行為等の処罰に関する法律」(自動車運転死傷処罰法)という独立した法律に移されました。そのため、交通事故では、実際には特別法である自動車運転死傷処罰法が刑法に優先して適用されることになります。
なお、自動車運転死傷処罰法ができる際に、危険運転致死傷罪が適用される要件が緩和され、それまでは危険運転致死傷罪に該当しなかったケースも同罪で罰せられることになり、悪質な運転をさらに厳しく取り締まることが可能になったのです。

人身事故を起こしてしまった加害者は、懲役や罰金などの刑事罰を科せられることになります。飲酒運転や悪質な運転が原因だった場合には、特に厳しい罰を受けることになってしまうので、交通事故の加害者となったらどんな刑事罰を受けることになるかを知り、くれぐれも事故を起こさないよう十分注意して運転しましょう。