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後遺障害による社会復帰

2014.11.04更新

rehabilitation

交通事故が原因で後遺障害を負ってしまうのは誰の身にも起こり得ることです。重度の後遺症が残ってしまえば社会復帰を断念せざるを得ないケースも出てくるでしょう。 しかし社会復帰を断念すれば一種の負のスパイラルに捉えられかねません。

今回は、後遺障害を負っても将来のビジョンを持って社会復帰をすることの大切さについてご紹介します。

脳機能障害をはじめとした疾病は社会復帰の断念を考える人が多い

重度の後遺障害によって社会復帰を断念するケースの中でも深刻なのは脳機能障害でしょう。脳へのダメージは社会復帰するにあたって最大の障壁になるとも言われます。

事故によって脳を損傷すると、失語症(言語障害)を発症したり、コミュニケーションに支障が起きたり、簡単な作業を行うことにも影響を及ぼすことがあります。さらには健康なときの自分自身とのギャップに耐えられなくなり、不安や鬱屈した気持ちからうつ病などを患ってしまうことも少なくありません。

あるいは脳機能障害に限らず、手足の切断や麻痺、神経性など表からは理解されない症状のある後遺症でも、疾病そのものによる辛さに加えて、精神的にふさぎこんで自信をなくしてしまうことはよくあります。

後遺障害を負った人が社会復帰を断念するのは、多くの場合こうした複合的な要因が蓄積された結果です。 事故のショック、後遺症の痛みや苦しみだけでなく、あらゆる現実に打ちのめされて何もできなくなるという、より深刻な状況へと追い込まれてしまうことが多々あります。

社会で生きることは回復への励みに

確かに、回復の兆しが見られない初期の段階で無理やり社会復帰を考えようとしても、むしろ焦りや不安ばかり生じてしまって何も良いことはありません。 ただ、長期的な視点に立てる段階にまで状態が落ち着いてきたら、少しずつでも社会復帰のことを考えるべきです。

社会人であれば仕事に、学生であれば学業に、主婦であれば家事や育児に、障害があっても復帰して「できることをやる」ことによって初めて将来への希望も開けてくるはずです。

社会復帰を目指すことは体の回復にもプラスになるでしょう。まずは自分がいた居場所に戻ること、戻れないのなら代わりの場所を見つけること、それを礎とすることで初めて、リハビリや新たな治療への意欲も湧いてくるものだからです。

治療に専念する体制を整えること

事故後にまずやるべきことは怪我の治療であり、後遺症が酷くならないようにするための意思と努力を保つことです。初期治療と継続的な治療を行うことは何よりも重要です。

後遺障害等級認定の手続を行うことなどは、クリアしなければならないシビアな現実のひとつかもしれません。しかし適正な等級認定を受けることができれば、適正な損害賠償金が手に入ります。

自分でそのすべてを背負い込むことが困難なら、良い専門家との出会いをするための努力をしてください。しかもなるべく早く専門家に委ねることができれば、共同でじっくりとプランニングを練り、適切なタイミングで後遺障害等級の認定を受けられ、それが再び社会と関わっていく第一歩へと繋がります。やがて治療に専念できる時間も、社会復帰のための経済的余裕も得られるはずです。

困難だと思っていた社会復帰も、道筋が見えてくればやがて不可能ではないと思えてくるかもしれません。どんな悲劇的な状況のときでも、それを受け入れて前に進む方法はあり、また賢明な選択肢も存在するということを忘れないでください。